新時代の地中障害物撤去工法が誕生!アブソリュート・クラッシング工法

現在激変する経済情勢の中、都市部ではウォーターフロントや市街地の再開発に拍車がかかり、また地球規模の環境変化を背景に、老朽化の進むダムや河川道路構造物の撤去、整備など自然環境やインフラの再生が急務となっています。

一方、既存の構造物解体に際しては、地中にある躯体や既製杭、大深度に及ぶ鉄筋コンクリート基礎杭などの撤去において、騒音・振動の発生や、作業の安全性・確実性に問題があり、実際には計画以上の時間を要するなど、従来の地中障害物撤去の施工方法は多くの大きな課題を抱えています。

私たちはそれらの課題をクリアする全く新しい地中圧砕機というコンセプトの「A-CR工法(アブソリュート・クラッシング工法)」により環境に極めて優しく、安全で効率的に施工する地中障害物撤去の新時代を拓きます。

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A-CR工法の主な特徴

クレーン吊り下げ式の圧砕機

  • 大口径・大深度の施工に対応できます。(ケーシング径φ1500~3000mm/50mを超える深度にも対応)
  • 低重心作業で、クレーン転倒の危険がありません。
  • 迅速に油圧グラブに持ち替え圧砕片を除去し、底ざらえします。

4枚の圧砕刃

  • 靱性の高い鉄筋コンクリートや鋼杭などを確実に圧砕・排出します。
  • 地上の小割、分別ができ、リサイクル工程が円滑です。

ケーシング内壁への圧着

  • 障害物の多様な形状に合わせ、最適な位置に圧砕機をセットします。
  • 大径の場所打ち杭などもケーシングの回転力を援用し、確実に圧砕します。

全て油圧駆動

  • 掘削機、圧砕機、ガラ排出用グラブ、全てが油圧駆動で、低騒音、低振動作業です。
  • 市街地の夜間作業に対応可能です。

既存の障害物撤去工法の課題

これまでの撤去方法には様々な制約や能力の限界がありました。

  • 落下衝撃破砕方法

    振動、騒音が大きく都市部では適用できない。

    ハンマグラブによる排土 / チゼルによる破砕
  • 抜き取り方式

    • 掴み出す単位に小割りする方法がないため、杭のような深度方向に長尺となる障害物は抜き取れない。
    • 排出する際の大きさが制御できないため、ワイヤー破断やクレーン転倒等の事故要因となる過負荷が生じやすい。
    • 大型の障害物塊の無理な引抜きよる地盤陥没が懸念される。
  • 全断面掘削工法(オーガ工法)

    • オーガの単調な引っかきと、むしりによるため、常に小刻みで時間がかかる。
      また、力の向きが一定で配筋や形状に合わせて変えられないため、障害物の多様性に対応できない。
    • 鉄筋コンクリートの撤去では鉄筋がオーガスクリューに絡まるなどスパイラルリフト式の排出ができない。
    • せん断掘削のため、掘削面の機械損耗は著しく、過負荷による機械故障や破損が多く、施工性は極めて不安定である。

A-CR工法の性能の検証

A-CR工法は、ケーシング内で自在に動作するクレーン吊り下げ式の圧砕機により従来の地中障害物撤去工法の課題を解決しました。

  • 多方向の力の合成により、多様な構造物に確実に対応できます

    A-CR機の圧砕力と、掘削機の回転トルク・押し込み/引き抜きといった多方向の力を合成し、多様な配筋構造や形状に対応できます。

    破砕する動作
    • ケーシング内に挿入したA-CR機のグリッパを張り出し、A-CR機を固定した状態でアームを閉じることにより障害物を確実に破砕できます。
    もぎ取る動作
    • オペレーターはA-CR機のアームが破砕対象を掴んだことを手元の操作盤の圧力計で確認。
    • その状態のままケーシングの揺動と引き抜きの複合動作を数回繰り返し、対象をもぎ取り、つかみ出します。

      円柱障害物の撤去 / 壁状障害物の撤去
  • ラップ施工による広範囲の撤去への対応が可能

    ケーソン基礎やコンクリート床版など撤去対象が広範囲に広がる場合にラップ掘削による施工となります。掘削毎に障害物の形状や状況が異なる条件下でも安定した効率で撤去ができます。

    • 撤去前のケーソン基礎

      撤去前のケーソン基礎

    • ケーシング切削圧入

      ケーシング切削圧入

    • 撤去完了

      撤去完了

  • A-CR機の圧砕による効果

    A-CR機はクレーンで吊り下げた状態で圧砕が可能で、鉄筋コンクリートの小割りやコンクリートと鉄筋の分別効果が得られます。また、鉄筋コンクリート外壁や耐圧版、既製杭、鋼管など鋼杭の撤去も可能です。

    • 鉄筋コンクリートの破砕状況

      鉄筋コンクリートの破砕状況

    • 鋼管矢板の破砕断面

      鋼管矢板の破砕断面

    • 鉄筋コンクリートの破砕実験

      鉄筋コンクリートの破砕実験

  • 油圧グラブによる排出

    A-CR機を油圧グラブに取り替え、速やかに土砂や圧砕片などの排出や底浚えができます。

    油圧グラブによる底浚え

    油圧グラブによる底浚え

  • 低騒音・低振動施工

    油圧駆動の圧砕施工により、低騒音、低振動で、市街地の夜間施工に対応できます。

施工手順

  1. 掘削機据え付け

    クローラクレーンにより、全回転式オールケーシング掘削機(以降、掘削機)を障害物撤去掘削位置に据え付ける。

  2. ケーシング挿入セット

    掘削機にケーシングチューブを挿入、セットする。

  3. ケーシング切削圧入

    掘削機によりケーシングチューブを回転、切削圧入させる。

  4. 圧砕機による破砕/排出

    A-CR機をケーシング内に挿入セットし、圧砕する。また、状況に応じ油圧アームで障害物を掴み、ケーシング揺動によりねじ切って排出する。

  5. 底浚え(破砕ガラ)

    クローラクレーン装備を油圧式または機械式グラブに替え、障害物の破砕ガラをケーシング内より掘削、排土する。

  6. 埋め戻し、ケーシング引抜き

    所定深度到達後、置換材の埋め戻しをおこないながら、ケーシングチューブを引抜き、障害物撤去が完了。

A-CR機シリーズ諸元一覧
A-CR機規格 全回転式オール
ケーシング掘削機規格
ケーシング外径(mm) A-CRアーム
最大開口径(mm)
A-CR1500 RT-150 φ1500 992mm
A-CR2000 RT-200 φ2000 1326mm
A-CR2500 RT-300 φ2500 1951mm
A-CR3000 RT-300 φ3000 2055mm
主要機材一覧(参考)
機種 規格 数量 備考

クローラクレーン ※条件に応じ各種選定 1台 掘削排土ベースマシン
全回転式オールケーシング掘削機 φ1500~3000mm級掘削機 1台 ケーシング回転圧入機
バックホウ 標準バケット容量 0.45~0.6m3 1台 掘削残土処理



A-CR機(油圧式圧砕機) 各種本体・油圧ユニット 1組 油圧式圧砕機
油圧グラブ 各種本体・油圧ユニット 1組  
発動発電機 各種 各種1台 油圧グラブ/雑電源
タグライン   1台 油圧ホース介助装置
油圧ホース   1組 油圧供給路
ケーシングチューブ φ1500〜3000mm L=各種 1式 削孔長調整・孔壁保護
ファーストチューブ φ1500〜3000mm 1式 削孔刃先・孔壁保護
架台 φ1500〜3000mm級用 1台 掘削機足場養生
その他   1式  

採用事例

都市部の障害物撤去

河川内の橋脚撤去

主な工法の紹介

横山基礎工事はNETIS登録10工法でニーズに合わせたスピード施工を実現

私たち横山基礎工事は、重仮設から基礎工までの専門工事業者です。

これまで、様々な工事において多くのお客様とともに、工期短縮、低騒音・低振動化等の技術提案、その他、数々の難工事攻略の技術提案を行い、実現してまいりました。

重仮設~基礎工事にかかる技術の際は是非一度私たち横山基礎工事までお問い合わせください。NETIS登録工法など最新の技術を用いて、最適な技術提案のお手伝いをさせて頂きます。

  1. LIBRA工法

    仮橋仮桟橋斜張式架設工法

    架設工事の安全性を向上させながら作業工程を大幅に短縮!

  2. PRD-ROSE工法

    大口径高速岩盤削孔システム

    ダウンザホールドリルによる現場条件に合わせて最適化できるシステム及び施工

  3. 大口径大深度鋼管埋設工法

    先端に掘削ビットを取り付けた鋼管杭を直接回転埋設する工法

    国内最大径φ3200mmの全周回転式掘削機で、多様な地中工事に対応

  4. マイクロジョイントパイル工法

    継手部の先行掘削を不要にした特殊短尺継手付き鋼管矢板の岩盤打ち込み工法

    特殊短尺継手(マイクロジョイント)によるショートピッチ化で先行削孔の手間を解消

  5. A-CR工法(アブソリュート・クラッシング工法)

    ケーシングパイプ中掘りコンクリート圧砕機

    新時代の地中障害物撤去工法が誕生!

  6. 多目的SEP[星都]

    分解組立式甲板昇降型作業台船

    海上・ダム湖・河川・湖沼など、あらゆる施工現場に対応!

  7. スクリュードライバー工法

    φ800~3000mmの掘削径に幅広く対応

    硬質岩盤対応マルチドライバー誕生、油圧式ケーシングパイプ中掘装置で高速削孔!

  8. カプセルホウ・パイラ工法

    低騒音・低振動で先行掘削を併用せずに硬質地盤に鋼管矢板を施工

    カプセルで中掘りという発想で護岸改修工事のさまざまな課題を解決しました

  9. フェニックス・ステージ工法

    低空頭における仮桟橋の急速施工を実現

    PHOENIX STAGE工法は渇水期の維持補修工事用のステージに最適な仮桟橋の急速施工法

  10. 狭小空間クリア工法

    狭小空間における各種杭施工が可能

    低振動、低騒音で、ケーシング掘削

  11. PAL-SYSTEM7工法

    低騒音低振動。軟質・硬質地盤対応低空間掘削工法

    オールケーシング機による、低空間専用掘削システム

NETISとは

国土交通省が運用している新技術に係る情報を、共有及び提供するためのデータベースです。平成10年度より運用を開始し、平成13年度よりイン ターネットで一般にも公開。有用な新技術の情報を誰でも容易に入手することが可能です。NETISに掲載された技術情報を発注者が検索すること で、新技術の導入を検討することができ、発注者間でもNETISを通じて情報を共有することができます。